吉祥寺駅であと5分後に君は

結ばれ時の僕らは心行くまで傍に居たね
懐かしめば懐かしむ程切なさ伴う記憶

常に帯びる互いの影の存在に怯えるくらい
秘密の裏側で寄り添い合う僕らの恋

決まりきった毎日（ひび）のある瞬間（とき）
いつもと違う君と出逢えた日から
抱くようになった「好き」という感情

吉祥寺駅であと5分後に君が
現れ僕らの愛が今日も動き出す
手をつないでその笑顔見るだけで
僕は少しだけでもどうしようもなく幸せ…・

『強くなる』と醤う程　弱さの数が滲み出て
いくつもの不安押し殺すでも君は遥か遠く…
「ゆがんだ想いの果てに満たされる未来（あした）は来るのか？」
絶える事無い 多重人格の想像

三鷹駅までの帰り道を歩けば
『さよなら』の気配が強く締めつける
『今度はいつ会える？』口には出さずとも
何処か奥底で聞こえた僕の悲鳴

『孤独』という形にはならない響き
それは理由もなく降りしきる雨音の様に…

君と別れた5分後に僕は
心のリセットボタンに手が届く
『いつもそばにいる』小さな決意をポケットに握り締め
また『ゼロ』への旅へ